店長のブログ :
人間って何だ?2021-04-07 by 松岡
人類学霊長類学が専門の、京都大学総長 山極寿一(やまぎわじゅいち)氏講演より・・・
人間社会にある黄金律「他人(ひと)にしてもらいたいと思うことをせよ。」は、あらゆる宗教の教えに入っています。
血縁個体への奉仕を除き、いわば道徳化された寛大な行為は、人間以外の他の動物には見られない、人間だけの特徴です。(ごく稀に、他の動物にも類似した行為がありますが・・・。)
何か恥ずかしいことをしたら顔を赤らめるのは人間だけ。
賞賛されたい、喜ばれたい、褒められたい、と思う心から道徳という観念が生まれた。
脳が他の個体の脳と繋がっていて、体を回路にして同調する。
これは、人間以外の動物にもある、共感という能力です。
共感は他者の心を感じること。
同情は、もう一歩進んで気遣う能力のこと。
良心はルールを内面化し、自分たちが住んでいるコミュニティの価値観に共鳴する能力。(良心に恥ずべきことをしてしまうと顔を赤らめるのは人間だけ。)
動物社会のルールは競合する他者がいるから出来ている。競合他者がいなければ自由に行動出来る。
血縁のある無しに関係なく食物を分配するのは人間だけ。森を出て、危険な場所サバンナでハンティングしたから食物分配した方が生き残る確率が高かったからと推論されている。分配した食物を食べる時は対面して食べる。人にとって食物は仲良くする為の手段。分け与える食物をケチる者は低い評価になる。誰にでも気前良く分配するのが人間社会の基本的なルール。
仲間の数が増えると、それぞれへの対応を考えなくてはいけない。脳を使う。脳は社会の問題を解決する為に発達した。
肉食と火を使った調理が脳を更に発達させた。
人間って何だ?

|