店長のブログ :
クチコミ22020-01-10 by 松岡
(続き) 2. ある二輪車販売店のオーナーから私に経営相談があった。面談前にインターネットでその店のクチコミ情報を確認したところ、低い評価のクチコミが数件投稿されているのを発見した。どれも酷評と言っていい内容であり、投稿者の経営者に対する怒りが伝わってきた。経営者は横柄で気むずかしい人物というイメージが頭に浮かんだ。 ところが、 経営者と面談してみると愛想こそ無いものの誠実な人物であり、クチコミから想像するイメージとは大きな隔たりがあった。 経営者によると、故障した二輪車の修理を依頼されたが取り扱いの無いメーカーのものであった為、対応できず丁寧に断ったつもりが相手を怒らせてしまい、このような投稿をされたとのこと。 クチコミを削除することが出来ない為、このままでは集客に影響が出るので悩んでいるという。
インターネットのクチコミは、投稿件数が多く高い評価を獲得している店に客が集中し、投稿件数が少なく低い評価が目立つ店舗には客が寄り付かないという厳しい競争を生み出す。インターネット広告最大手Googleで、「オートバイ 販売店 (地域)」で検索すると、該当する複数の販売店情報が「星の評価」とともに表示される。「星の評価」とは、消費者がクチコミを投稿する際に、店を星の和で5段階に評価したものだ。表示された複数の販売店の中から、気になる店名をクリックすると投稿された文章をよむかできる。 二輪車販売店のクチコミの特徴の第一は 「接客」の評価が中心で「整備技術」についての評価はほとんど見られないこと。 第二は 「接客」について酷評といっていい厳しい投稿が多いことだ。 消費者がクチコミを投稿するのは、初めてその店を利用した時がほとんどだ。何年も通い慣れた店のクチコミを投稿するのは、その店の熱心なファンくらいだ。今まで付き合いのない店で二輪車を購入した直後の消費者が「整備技術」の優劣を判断するというのはどう考えても無理がある。 二輪車販売店のクチコミの内容が「接客」に偏るのは仕方のないことだ。 二輪車販売店のクチコミに「酷評」が多いのにも理由がある。 第一に、 二輪車販売店では接客専門の担当者がおらず、整備士が接客担当者を兼務しているケースか多いこだ。 どんな業種でもそうだが、接客専門の担当者がいない店では、どうしても接客水準は低くなる傾向にある。 第二に、 二輪車販売店に職人気質の整備士が多いことだ。消費者にとって職人気質の人というのは「どこか怖い人」「気難しい人」「近寄り難い人」という印象を与えてしまう。人によっては反発を覚える。
ては、客が「整備技術」を全く評価しないかというと、そうではない。二輪車は安い買い物ではなく、しかも大切な人の命を乗せて走るものであり、信頼する人に整備を頼みたいと考えるのが自然だ。ただ、「整備技術」の優劣を判断できる知識がない消費者は、整備士と長く付き合い、その仕事ぶりや接客、会話の内容から「この人が整備するならが安心だ。」と判断するしかない。これには長い付き合いが必要だ。ほとんどのクチコミが購入直後に行われることを考えると、インターネット上のクチコミに「整備技術」についての評価が少ないのは仕方のないことだ。 それではどうはしればインターネット上のクチコミから集客することが可能になるのか?(続く)

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